石鹸がうまく泡立たない原因と、その対策を以下に挙げます。
目次
水温が低い
水温が低いと石鹸が溶けません。溶けない石鹸は泡立ちません。
最低でも20℃以上の水を使いましょう。夏場の水道水は20℃を超えることも多く、その場合はそのまま使えます。
寒冷地、あるいは厳寒期には水道水にお湯を足したり、風呂の残り湯を利用したりするとよいでしょう。
40℃以上必要な石鹸もある
パーム油や牛脂が主体の粉石鹸をよく溶かすには40℃の水温が必要です。お風呂に入った直後のお湯を利用するとエネルギーの節約になります。
これらの石鹸は高い温度で使うと、他の石鹸よりも高い洗浄力を発揮します。そのため酷い汚れ物を洗うのに適しています。
洗濯機の攪拌力が弱い
洗濯機の中には、衣類を傷めないように攪拌力を弱めた機種もあります。そのような洗濯機では、なかなか石鹸が溶けず泡立ちません。
「ゴシゴシモード」「酷い汚れコース」等の強い水流を使えるコースがある場合はそのコースを使います。
そのようなコースが無い時は、石鹸を別に溶かしてから投入すると良いでしょう。詳しくは「粉石鹸の溶かし方アイディア」をご覧下さい。
石鹸の使用量が足りていない
最初の石鹸量を多目にしたり、泡の様子を見ながら液体石鹸を追加するなどして、泡が立つ状態を保つようにしましょう。
水量に対して石鹸が足りない
洗濯機に表示される水量に見合った石鹸量を使いましょう。二槽式洗濯機の場合は取り扱い説明書や、洗濯機のフタの裏などに記載されています。
ただし、水量に必要な石鹸量を計算しても、まだ不足する場合も多々あります(水の硬度が高い、汚れが酷い等)。「標準使用量」はあくまでも参考とし、実際に泡立つ状態を目安に石鹸量を増減して下さい。
水の硬度が高いため石鹸が足りなくなる
水の硬度が高い地域は、石鹸分が水の硬度成分と反応して金属石鹸に変わってしまいます。その結果、汚れに働きかける石鹸が不足します。硬度100以上になると石鹸はかなり使い辛いようです。
そのような地域で合成洗剤以外で洗濯を続ける場合には、アルカリ剤や、アルカリ剤主体の洗剤で洗うという選択肢があります。
- セスキ炭酸ソーダや炭酸ソーダ(炭酸塩)を利用したアルカリ洗濯。
- 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を利用した洗濯(カタンサン洗濯)。
- セスキプラスやナチュウォッシュ等のアルカリ主体の洗濯用洗剤を使う。
※ナチュウォッシュには助剤として少量の合成界面活性剤が配合されています。
汚れに対して石鹸が足りない
汚れの酷い衣類とそうでない衣類では、当然ながら前者の方が沢山の石鹸が必要となります。汚れに見合った石鹸を使いましょう。
それほど汚した覚えの無い衣類でも、合成洗剤や柔軟剤の成分が長年掛けて沢山繊維に溜まっていると「激しい汚れ」と同じ様な状態になります。結果、石鹸が多く必要となる事があります。
アルカリ助剤(炭酸塩)を使っていない
液体石鹸や無添加石鹸のみで洗っていると石鹸液が汚れによって酸性に傾きやすく、結果として洗浄力を失いやすくなります。
この場合は、粉石鹸の重量の3~4割を炭酸ソーダ(炭酸塩)に置き換えましょう。アルカリ緩衝作用により、洗濯液のアルカリ性を保ってくれます。
炭酸ソーダが無い時は、過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)で代用できます。
洗濯物の量が多すぎる
水量に対し洗濯物の量が多すぎると汚れも増える為、泡が消え易くなります。
洗濯物の量は、石鹸液の中で衣類が軽く回っている位が丁度です。衣類が窮屈そうに動いている様では詰め込みすぎです。
洗濯機が自動計量で表示する水量では足りないことが殆どです。手動で1~2段階水量を上げるか、洗濯物を減らします。