石鹸程度のアルカリ性なら大丈夫
「毛・絹洗いには中性洗剤を」とされる原因のひとつに、タンパク繊維はアルカリに弱いということがあります。
しかし、アルカリ助剤が入っていない無添剤石鹸はpH10付近の弱アルカリ性。この程度なら、繊維が目立って傷むようなことはありません。
上手に洗うコツ
アルカリ剤入りの粉石鹸は使わない
アルカリ剤入り粉石鹸 は毛や絹には少し洗浄力が強すぎます。汚れ方の激しい普段着の洗濯に対応する為に炭酸ソーダ(炭酸塩)を配合しており、アルカリ性が若干高い為です。
無添剤石鹸+セスキ炭酸ソーダがお勧め
毛や絹は、アルカリ剤無添加粉石鹸やアルカリ剤無添加液体石鹸にセスキ炭酸ソーダを少量加えて洗濯するのがお勧めです。
無添剤石鹸は、汚れ(大抵は酸性)と反応して洗浄力が落ちやすい傾向にありますが、セスキ炭酸ソーダはそれを抑えてくれます。
セスキ炭酸ソーダのpHは約9.8。無添剤石鹸と同程度なので、pHが上がりすぎる(アルカリ性が強くなりすぎる)心配はありません。
擦る・揉む・捻るは御法度
繊維に負担を掛けない洗い方を心がけます。静かな押し洗い、振り洗いが基本です。
間違っても擦る、揉む、捻る等はしないで下さい。繊維が傷んだり縮んだりします。洗剤の種類と同様、洗い方にも充分に気を配って下さい。
石鹸を使う程では無い時は
セスキプラスや、ナチュウォッシュ等のアルカリ剤主体の洗剤がお勧めです。濯ぎが石鹸よりも簡単に済み、水洗いによる繊維の傷みを抑える事が出来ます。
※ナチュウォッシュには少量の合成界面活性剤が配合されています。合成界面活性剤を避けたい場合はセスキプラスがお勧めです。
心配なら専門店に
洗剤の種類や洗い方にどれ程気を配っても、水洗いそのものが繊細な衣類の風合いを変えてしまうことはあり得ます。
洗う前には「手洗い可」マークを確認しましょう。手洗い可でも、少しでも風合いを損ねたくない場合には専門家に任せる方が無難です。