アルミニウムはアルカリによって腐食されます
アルミニウムは酸にもアルカリにも弱い「両性金属」です。そのため、アルミ鍋を石鹸(アルカリ性)での煮洗いに使うと腐食を起こして穴があく恐れがあります。
煮洗いの鍋には、腐食に強いガラスやホーロー、ステンレスの鍋をお使いください。
腐食の仕組み
アルミニウムの鍋やボウルにアルカリ性のものを入れ、そのまま加熱・長時間放置すると、黒く変色したり、白い粉のようなものが出てきたりすることがあります。
白い粉のようなものは、アルミがアルカリと反応してできた水酸化アルミニウムです。黒い色は、水酸化アルミニウムが水の中の鉄イオンや銅イオンと更に反応して鍋の表面にくっついたものです。
※水酸化アルミニウムは少量なら口に入ってもあまり害はありません。胃薬の成分としても使われる比較的無害な物質です。
石鹸で洗うのは大丈夫?
石鹸で手早く洗うだけなら、アルカリによる腐食は問題になりません。
しかし、例えば焦げ付きを取る為に石鹸や過炭酸ナトリウムを入れて煮立てる等すると腐食が起きてしまいます。
アルマイト加工品は?
アルミニウムの表面にアルマイト加工をほどこした調理器具は、加工をしていないものよりは腐食しにくくなっています。
しかし、アルマイト皮膜に傷がついていると、傷のところから腐食が起きます。よって、煮洗いには使わない方が無難です。
食洗機に入れるのも避けて
アルミニウムの食器や調理器具、鍋を食器洗い機で洗うのも止めましょう。高温で長時間アルカリ性の洗浄液にさらされることで腐食が起きます。
2020年8月改訂