水温を一定に&手早く丁寧に
洗い時間は洗濯液に浸けてから脱水終了まで3分以内が目安。濡れている時間が長いほど繊維が傷む可能性が高まります。
水温は最初から最後まで30℃を保ちます。30℃は日なた水程度の温度。「冷たくも暖かくもない」と感じる位です。慣れないうちは温度計を使いましょう。
これはNG!
熱すぎ・冷たすぎ・急激な温度変化
- 熱すぎると繊維が傷む。
- 冷たすぎると汚れが落ちない。
- 熱いお湯で洗っていきなり冷水で濯ぐ等の急な温度変化は繊維を傷める。
擦り洗い
擦り洗いは厳禁です。擦り合わせると毛玉ができたりフエルト化したりして風合いが変わってしまいます。
吊り下げ干し
干す時は平干しにします。吊り干しは型崩れの原因になるのでお勧めしません。
下処理
- 毛玉を取っておく。
- 部分洗いが必要な汚れに見えやすい色の糸で縫い印を付けておく(濡れても分かりやすいように)。
- 平らな場所にセーターを広げ、液体石鹸を付けた洗濯ブラシで汚れた部分を軽く叩き洗いしておく。
軽く洗いたい時(アルカリ主体の洗剤で)
特に目立つ汚れが付いていない場合は、セスキプラスやナチュウォッシュ(※)等で洗うと良いでしょう。濯ぎが1回で済み、繊維への負担が抑えられます。
洗い方の手順は後述の「しっかり洗いたい時」を参考にして下さい。(濯ぎ回数は1回でよい)
※ナチュウォッシュには、少量の合成界面活性剤が含まれています。合成界面活性剤を避けたい場合はセスキプラスがお勧めです。
しっかり洗いたい時(石鹸で)
- 洗面台やタライなどに30℃程度のぬるま湯を溜め、十分泡立つだけの無添剤石鹸を溶かし込む。
水量はセーターを入れて軽く押したときに水面が手首まで来るぐらい。 - 石鹸液にアルカリ剤を加えると洗浄力が落ちにくい。
・石けん百貨 アルカリ洗浄剤:小さじ1/2~1
・セスキ炭酸ソーダ:小さじ1~2 - セータを厚さが平均になるように畳んで石鹸液に浸ける。
- 一押し2秒ぐらいのゆっくりした押し方で30~40回ぐらい押し洗いする。
・袖口が汚れていたら、袖口を両手の平で挟むようにして押したり軽く握ったりして汚れを押し出す。
・下処理で縫い印を付けた汚れの下に手を差し入れ、上から洗濯ブラシでトントンと叩いて汚れを散らす。 - 畳んだままの形を崩さないよう下から両手で持ち上げ、2つ折りにして軽く水気を切る。
- 洗濯機で1分程度脱水する(二槽式洗濯機の場合は20秒程度)。
- 畳んだ状態のままたっぷりのぬるま湯で2回以上湯を替えてすすぐ。
- 畳んだ内側は、畳んだ部分をそっとぬるま湯の中で持ち上げて湯を通す。
- 洗濯機で1分秒程度脱水する(二槽式洗濯機の場合は20秒程度)。
- 直射日光の当たらない平らな場所にバスタオルや古い新聞紙を敷き、その上にセーターの形を整えながら乗せて乾かす。
参考資料:「洗濯上手こつのコツ」(婦人之友社)
2020年1月改訂(2011年3月初出)