純石鹸分が多いほど高品質、あるいは価格が高い石鹸ほど上等、と言われることがありま...
純石鹸分が多いほど高品質、あるいは価格が高い石鹸ほど上等、と言われることがあります。ですが、実際にはそんなことはありません。無添加石鹸が適しているケースもあれば、そうでないケースもあります。また、値段が高い石鹸がその人にとって使い勝手の良い石鹸とは限りません。使ってみて相性の良い石鹸こそが、その人にとっての高品質な石鹸といえます。では、シーン別にどんな石鹸がよいのか考えてゆきましょう。
肌に刺激を感じず、洗い上がりが気持ちよいものを選びましょう。
使用感は、原料油脂や最終的な製品グレード、あるいは製法(機械練り/枠練り)などによって大きく変わります。また、その時の体調や、個人の体質、香りの有無、季節などによって同じ石鹸でも使い心地が違うこともあります。
石鹸分99%や98%の無添加石鹸は、身体用に使いやすい製品が多いようです。肌が敏感な人は、配合成分の数が多ければ多いほどトラブルが起きる確率も高まるので、無添加か、それに近いシンプルな成分の石鹸を選ぶとより安心です。
無添加石鹸で洗浄力が強すぎるなら、グリセリンや植物エキスなどの保湿成分入りの石鹸がよいでしょう。石鹸を作るときに油脂分を多めにしておき、できあがりに油脂分が残るよう計算して作られる「過脂肪石鹸(スーパーファット石鹸)」も保湿力が高いようです。

油汚れを十分に落とせる洗浄力と、扱いやすさが選ぶポイントです。肌の弱い方にとっては、手荒れが起きにくいというのも大事でしょう。
合成洗剤と外見が似ている液体石鹸は、合成洗剤からの切り替え時に心理的な抵抗感なく使い始められるようです。ですが、洗浄力が良いのはケイ酸塩や炭酸塩が入った固形石鹸や粉石鹸。脱脂力が強いので、手荒れしやすい人はゴム手袋をして使うと良いでしょう。ちなみに、液体石鹸のほとんどはアルカリ剤が入っていない無添加石鹸です。
無添加の固形石鹸や液体石鹸を使うときは、アルカリ液のスプレーや重曹などを上手に組み合わせると汚れ落ちがアップします。

毎日の洗濯には、炭酸塩(炭酸ソーダ)入りの粉石鹸が適しています。炭酸塩などのアルカリ剤には、次のようなはたらきがあります。
洗う場面ごとに石鹸を使い分けることも必要です。毎日のお洗濯には、水温が20度くらいでも使える米ぬか石鹸や廃油石鹸が適しています。一方、泥汚れが激しい、機械油がべったりついたなどの洗濯物にはもっと高い洗浄力を持った石鹸が必要です。牛脂やパーム油主体の石鹸がこれに当たります。これらは洗いとすすぎ1回目までは水温40度以上が必要なので毎日のお洗濯向きではありません。ですが、水温にさえ気をつければ、普段使いの石鹸では手に負えないような汚れもしっかり洗い落としてくれます。
ウールやシルクなど、アルカリに弱い繊維の手洗いには無添加石鹸が適しています。このとき、炭酸塩より弱いアルカリ剤のセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯加えると、汚れによる石鹸液の酸性化を防いで洗浄力がキープできます。普段使いの炭酸塩入り粉石鹸に重曹を加えてアルカリ性を少し弱めてやっても同じ効果があります。
我が家の洗濯スタイルや汚れの質を考え合わせて、一番使いやすい石鹸を選びましょう。

2009年11月11日改訂