液体石鹸(カリウム石鹸)は、塩析しても水から分離しないからです。 塩析とは、鹸化...
液体石鹸(カリウム石鹸)は、塩析しても水から分離しないからです。
塩析とは、鹸化の終わった石鹸の素・石鹸膠(せっけんにかわ)に大量の食塩を加えて純粋な石鹸分を分離させて取り出す工程です。水酸化ナトリウムを使って作る固形石鹸(ナトリウム石鹸)でよく行われます。
食塩は石鹸よりも水分子を引きつける力が強いので、石鹸膠中に溶けている石鹸分が捉まえている水分子を奪います。水分子を奪われた石鹸は、もう石鹸膠に溶けていることができず、固形になって出てきます。それを濾し取ると純粋な石鹸分が得られるというわけです。
ところが、水酸化カリウムで鹸化してできたカリウム石鹸は、水分子を捕まえる力がとても強いので、食塩の力を持ってしても水分子を奪うことができません。水分子を奪われなければ石鹸膠から固形となって出てくることはありませんから、液体石鹸には塩析を行わないのです。
塩析ができないと不純物と石鹸分を分けることができません。ですから液体石鹸では、水分ゼロの状態でも、塩析して作られた石鹸よりも純石鹸分の割合は低くなっています。
塩析しない石鹸を作るときは、未反応のアルカリなど肌に刺激になる成分が製品中に残らないよう原料を工夫して作る必要があります。一方、塩析をすると油脂に含まれる天然の保湿剤グリセリンも「不純物」としてのぞかれてしまいますが、液体石鹸ではそれが残っています。ですから洗い上がりがしっとりするなどの利点もあります。
用途や肌質によって塩析した石鹸とそうでない石鹸を選び分けるのもおもしろいですね。
塩析について詳しくは、下記の関連情報もご覧ください。
2009年11月11日