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目次
基礎知識編  石けんの見分け方
基礎知識編

● 石けんって?合成洗剤って?界面活性剤って?

石けんっていうと「お風呂で体を洗うのに使う、固形の洗浄剤」、合成洗剤っていうと「洗濯に使う粉の洗浄剤」「食器洗いに使う液体の洗浄剤」っていうイメージがありますね。石けんと合成洗剤の区別って、本当にそういうことなのでしょうか?そして、石けんと合成洗剤は、どちらを使うのがいいのでしょうか?

石けんとは

石けんは、動植物のあぶら(油脂)をアルカリで煮たものです。 水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で煮たものが「脂肪酸ナトリウム(ソーダ石けん)」、 水酸化カリウム(苛性カリ)で煮たものが「脂肪酸カリウム(カリ石けん)」です。 石けん百科で「石けん」と呼んでいるのは、この2種類です。脂肪酸ナトリウムは固形や粉の石けん、脂肪酸カリウムは液体の石けんになります。石けんには固形も粉も液体もあるのです。そして、合成洗剤にも、固形や粉や液体のものがあるので、形だけでは区別ができないのです。

石けんの歴史は紀元前3000年頃にさかのぼります。メソポタミアのシュメール人が石けんの製法を楔形文字で記した粘土板が残っています。8世紀には南ヨーロッパで業者による石けんの製造が行われるようになり、手工業的な石けん製造が各地で発達してきました。そして18世紀末に工業的にアルカリを製造する方法(ルブラン法)が発明されて以来、石けん工業は飛躍的に発達し、今日に至っています。石けんは5000年もの長い間、人類と共にあった洗浄剤なのです。

(参照→ 「石けんの歴史」

合成洗剤と界面活性剤

石けんのように油と水を混じり合わせて汚れを落とす働きをするものを界面活性剤といいます。石けんではない、合成の界面活性剤を作る研究は19世紀に始まりました。合成界面活性剤を洗浄に使ったものが、合成洗剤です。しかし、19世紀に作られた合成界面活性剤は、洗剤には用いられず、合成洗剤の第1号となるものは、第一次世界大戦中にドイツで作られました。当時のドイツでは食用油が不足していたため、動植物の油脂以外から洗剤を作る必要に迫られていたのです。石炭から作られたこの合成洗剤は、汚れを落とす力が弱かったため、戦争が終わるとまた石けんが使われるようになりましたが、これをきっかけに、合成洗剤の研究が進みました。

アメリカでは第二次世界大戦中に合成界面活性剤のABSが発明され、ABSを使った合成洗剤が、戦後急速に普及しました。その後今日までに、いろいろな合成界面活性剤が発明され、使われるようになってきました。洗濯、食器洗い、身体洗い、シャンプー、歯磨きなど、あらゆるところで使われるようになりましたが、その間に、水環境の問題や安全性についての議論を引き起こし、合成洗剤は今もなお発展途上です。

合成洗剤の歴史は、まだ1世紀にも及びません。合成洗剤を何世代にもわたって使い続けたとき、水環境がどうなるのか、人間や動植物に害を及ぼすことがないのかどうか、誰も知らないのです。一方、石けんは5000年にも及ぶ歴史があるので、長い経験から私たちは、石けんを幾世代にもわたって使いつづけても害が起きないことを知っているし、石けんがやがて分解して自然に還ることも知っています。安心して使えるものはやはり石けんなのではないでしょうか。

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