石鹸が「環境にやさしい」理由はいろいろありますが、合成洗剤より分解が早いこともそ...
石鹸が「環境にやさしい」理由はいろいろありますが、合成洗剤より分解が早いこともそのうちのひとつです。
石鹸は、泡が消えるまで水で薄まるとすぐに汚れを落とす力が無くなります。これは、石鹸の持つ界面活性作用(本来混じりあわないものを混じりあわせたり、汚れを落としたりする作用)が失われたからです。
この「界面活性作用」が失われた状態のことを「一次分解」といいます。そして、一次分解が終わった物質が水や二酸化炭素などの無機物にまで分解されることを究極分解、または完全分解といいます。
ですから、石鹸の一次分解は一瞬で終了。そしてその後ほぼ1日たつと究極分解も終わります。
では、合成界面活性剤が主体の「合成洗剤」ではどうでしょう。合成界面活性剤の分解速度は種類によって色々ですが、比較的分解が早いと言われるものでも、一次分解に丸1日くらいかかります。遅いものだと数日から数十日かかるものも。そして究極分解にはさらに日数が必要です(注1)。
合成洗剤はこのように分解が遅いので石鹸より長く環境中にとどまります。そのため、環境へ与える影響もより大きいということです。
また、合成洗剤には、合成界面活性剤のほかにも、酵素や蛍光増白剤などといった添加剤が配合されています。それらの中には生分解性が悪く、川や海に溜まり続けるようなものもあり、これらが長年蓄積され続けると水環境に良くない影響を与えることも考えられます。
注1:合成界面活性剤の生分解性や添加剤について詳しくは、下記の関連情報をご覧ください。
2010年5月15日初出