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目次 合成洗剤の基礎知識

● 添加剤(2)

酵素

酵素とは、生物の体内で作られる、タンパク質を主成分とした物質です。化学反応を促進する働き(触媒作用)があり、一つの酵素が働きかける物質は一つだけという特徴があります。洗剤に配合されている酵素は、主に枯草菌などの微生物を培養して取り出すことにより製造されます。

洗濯用洗剤には、タンパク質を分解するプロテアーゼ、油脂を分解するリパーゼ、デンプンを分解するアミラーゼ、綿や麻などのセルロース繊維表面の繊維素を分解するセルラーゼのうち数種類が配合されています。洗濯用洗剤に配合される酵素は、アルカリ性領域で作用し、通常の水道水の温度から40℃ぐらいまでの温度範囲で作用するものが用いられています。

家庭用品品質表示法では、含有量1%未満の成分については表示義務がありませんが、酵素と蛍光増白剤は、1%未満であっても表示するように定められています。

酵素が洗剤にはじめて使用されたのは、1913年にドイツで動物の膵臓の乾燥品を使った洗剤が発売されたのが最初と言われています。その後、1960年代に細菌由来のアルカリプロテアーゼが開発されると、洗剤に酵素を配合することが広まりました。酵素の配合効果への疑問や、酵素製造工程の安全性の問題が出たことから、洗剤への酵素の利用は一時中止されました。その後、酵素も改良されて、安全性の問題もないとされたことから、1980年頃から再び酵素配合洗剤が普及するようになりました。今日では遺伝子工学により、さまざまな特性をもつ酵素が製造されるようになってきました。しかし、衣服に残留した酵素が皮膚への刺激となる可能性や、排水として流された酵素が生物や環境に与える影響を指摘する意見もあります。

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