石鹸は人間が作り出した物
石鹸は「天然界面活性剤」ではありません。石鹸は油脂とアルカリを原料として、人間が作り出したものです。
ただ、石鹸はいわゆる「合成界面活性剤」ともかなり違っています。
人と共存してきた歴史が長い。製造方法がシンプル。酸と出合ったり薄まったりすると界面活性をすぐに失ってしまう性質。これらは合成界面活性剤にはないものです。
人間が初めて出会った「石鹸」は?
人間にとって初めての石鹸は、羊を焼いたときに肉からしたたり落ちた脂と熱々の木灰(アルカリ)が反応してできたと言われています。
このときの石鹸はかなり原始的なものです。しかし現在私たちが使っている石鹸と本質的には変わりません。
「たき火」と「焼き肉」程度のことで簡単にできてしまうことからも分かるように、石鹸は数ある人工物の中でもかなり自然に近いものであると考えられます。
2020年2月改定(2000年8月初出)