ニセ科学と石けんの諸問題 -重曹の科学と重曹電解水について-

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界面活性剤への偏見と理解不足

「どんなに環境にやさしくても、天然成分であっても界面活性剤を使用している洗剤であれば結果は一緒です」と、「界面活性剤」をひとくくりで悪者扱いにするのが、重曹洗濯や電解水のセールスポイントの一つになっています。

この「界面活性剤不使用」というのも、重曹派の人々が重曹洗濯を支持する大きな要因でしょう。しかし、ある種の合成洗剤はともかくとして、界面活性剤全てをそんなにばっさりと切り捨ててよいものでしょうか。

界面活性剤とは平たく言うと「性質の異なる物質同士を混ぜ合わせる作用を持つ物質」のことで、水と油を混ぜ合わせる界面活性剤はレシチンや大豆サポニンなどの天然界面活性剤、石けん、石けん以外の合成界面活性剤と、大きく3種類に分けられます。

石けんや洗剤で油汚れが落ちるのは「汚れに浸透し、油と水を混ぜ合わせて乳化し、溶液中に分散させる」という3つの界面活性作用によって汚れが水と混ざり合って洗い流されるからです。

洗浄以外にも界面活性剤は重要な役割を果たしています。食品製造では、しょ糖、グリセリン、脂肪酸、レシチンなどの天然の界面活性剤が主に乳化剤として利用され、マヨネーズやアイスクリーム、マーガリンなどに使われています。

例えば、マヨネーズの場合は卵黄中のレシチンが酢(水分)と油を乳化させる界面活性剤として働いています。医薬・化粧品では油容性ビタミンの可溶化、軟膏の乳化・口紅やファンデーションの色素を均一に製品内に散らすための分散剤として役立っています。

界面活性剤を全否定することは、これらのもの全てを否定することになります。

界面活性作用があるからと卵黄や大豆を危険視する人はいないでしょう。石けんも、水で薄まれば一瞬にして界面活性作用を失い、環境や人体に負担をかけにくいことはよく知られています。

石油系の合成界面活性剤には色々な面で心配が多いものがありますが、天然由来の合成界面活性剤であるグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシドなどは安全性も生分解性も石けんに近いとされています。

このように見てゆくと「界面活性剤」というだけで人体や環境に悪いというのはほとんど根拠のない説であることが分かります。

アルカリ剤は軽い汚れ物を洗うのには適していますが、日常の汚れ全てに対応できるほどの力は持っていません。ごく弱いアルカリ性の重曹なら尚更のことです。

現在市販されている洗浄剤の中で一番洗浄力が強く、安価でしかも使いやすいのが、石けんを始めとする界面活性剤なのです。

環境や人体への影響を考えるならば、その界面活性剤の中からできるだけ安全なものを見極めて使えば良いだけの話で、全てを重曹で済ませなければと必死になることはありません。

界面活性剤について詳しくは、石鹸百科・知識館の「界面活性剤とは」をご参照ください。

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