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目次 理論編タイトル
石けんとその製造方法
界面活性剤の作用と洗浄のメカニズム
助剤について
硬水と軟水
石けんカスと酸性石けん
脂肪酸組成と石けんの性質

石けんカスと酸性石けん

石けんカスとは、ふつう金属石けんのことをさしますが、同じように水に溶けず再汚染の原因となる酸性石けんのことも、石けんカスと呼んでいるケースも多いようです。また、洗濯機や排水パイプに付いた汚れを石けんカスと呼んでいるケースもありますが、使いすぎて溶け残った石けんそのものであったり、油とアルカリが反応してできた二次石けんであったりすることも多いのです。石けんカス対策は、まずその「石けんカス」の実体が何かを知ることから始めることが必要です。

■ 酸性石けん

石けんは、弱酸である脂肪酸と、強塩基であるナトリウムあるいはカリウムとの塩(えん)なので、水に溶けたときに、一部が次のように加水分解して、水溶液は弱アルカリになります。


(1) RCOONa + HO ―→ RCOOH + Na + OH
      石けん        ←―  脂肪酸

加水分解で生じた脂肪酸は、石けんと結合して、水に溶けない酸性石けんとなります。

(2) RCOOH + RCOONa  ―→ RCOOH・RCOONa
     脂肪酸     石けん   ←―  酸性石けん

(1)(2)は可逆反応で、石けん、脂肪酸、酸性石けんの量は一定の割合でバランスしていますが、水溶液に酸を加えると、バランスが破れて反応が右向きに移動し、酸性石けんの量が増えます。石けんの濃度が低くなっても、酸性石けんは多くなります。

酸性石けんは、水に溶けないベタベタしたもので、衣類や食器などに付着して汚れの原因になります。酸性石けんをなるべく生成させないためには、

  • 洗浄液を酸性化させない。
    (汚れは酸性であることが多く、汚れがひどいと液は酸性に傾きます。炭酸塩などのアルカリ助剤は、液をアルカリ性に保つために有効です。)
  • 酸性リンスの前に充分すすぐ。
  • うすい石けん液がついたままで放置せず、すばやくすすぎを行う。

などに気をつけると良いでしょう。

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