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目次
基礎知識編  知っておきたい石けんの知識
基礎知識編

● 石けんの選び方---高品質な石けんとは

時折、「石けん分が多いものが高品質である」という無添加石けんの説明がなされることがありますが、そのように単純に考えてしまって良いものでしょうか。 どういった石けんが高品質であるか、使用目的に分けて考えてみたいと思います。

1. 身体用石けん(入浴や洗髪、洗顔に使うもの)の場合

使っていて特に皮膚刺激を感じないものであることが大切です。身体や髪に使う場合は、使用感に個人差が大きく、皮膚の敏感さによっても感じ方が異なります。 また、季節によって使用感に違いを感じることもあります。

確かに、石けん分99%や98%の無添加の石けんは、良質で何にでも使える石けんですが、人によっては、そのままでは洗浄力が強すぎると感じる場合もあります。 石けん分を減らして保湿作用のあるものを添加した石けんや、製造時に油脂分を多めにして作る「過脂肪石けん」など、石けん分が少ないものを好む方も多いのです。 その他、香りを楽しめるようにエッセンシャルオイルなどを添加した石けんも、人気があります。

使用感は、原料油脂によっても変わります。(同じ原料でも等級によっても違いがでるようです。)機械練りと枠練りなど、製法の違いによっても変わってきます。添加する保湿成分によっても、もちろん変わります。

このように、身体や髪に使う石けんは、値段や石けん分の多さではなく、個人の使用感や好みによって選ぶべきものです。使っていて相性のいい石けんが「高品質な石けん」と言えるでしょう。

2. 台所用石けんの場合

台所用石けんでは、油汚れを十分に落とせる洗浄力と、扱いやすさが大切です。また、肌の弱い方にとっては、手荒れが起きやすいかどうかというのは選択の大きなポイントでしょう。 一般に、合成洗剤から切り換えるときには、液体石けんの方が違和感がないようです。 洗浄力の面からは、ケイ酸塩入りの固形石けんや、炭酸塩入りの粉石けんを使うのが一番です。 しかし、汚れを落とす能力があるということは、反面、手の皮脂も取られてしまうので、手肌の弱い方やお湯を使う場合などはキツイと感じることも多いようです。 無添加の石けんや液体石けんを使う場合でも、アルカリ液のスプレーや重曹などを上手に組み合わせることで、汚れ落ちをカバーすることができるでしょう。

この場合も、単に石けん分だけで高品質かどうかを決めるのは難しそうです。十分な洗浄力があって扱いやすく、使っていて特に手荒れなどのトラブルがおきないものが「高品質な石けん」ということになります。

3. 洗濯用の石けんの場合

洗濯用の粉石けんには、ふつう、炭酸塩などのアルカリ剤が入っています。アルカリ剤には、次のようなはたらきがあります。

  1. 洗濯液をアルカリに保つことによって洗浄力を保持する
  2. アルカリそのものに若干の洗浄力がある
  3. アルカリ剤を添加することで石けん分を減らし、環境負荷を大きくしない

また、石けんの原料油脂という点から考えてみましょう。 冬場でもお風呂の残り湯を使えば十分に洗浄力を発揮できるような(20℃以上くらいあるとよい)、米ぬか石けん、廃油石けんなどがあります。40〜50℃の高温で使うと目をみはるように油汚れが落ちる、牛脂やパーム油主体の石けんもあります。 油汚れのひどいものには、このような高温で使う石けんが「高品質」と呼べるでしょう。 しかし、ふだん着の日常の汚れ程度では、特に高温にしなくても使える石けんの方が、手軽でリーズナブルです。 どんなに品質がよくても上手に使いこなせなければ高品質とは呼べません。使いやすくて、きちんと汚れが落とせるものが「高品質な石けん」と呼べるでしょう。汚れ具合や、使い方によって高品質かどうかが決まるようです。

以上のように考えると、一概に石けん分が多いものが高品質である、とは言えないようです。 目的に合わせて、ご自分の使いやすい石けんをお選びいただくことが、いちばん良いようですね。

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