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すべての合洗は農業に悪影響

三重大学農学部の谷山鉄郎教授は、イネと合成洗剤の関係を研究しておられます。前号に...

三重大学農学部の谷山鉄郎教授は、イネと合成洗剤の関係を研究しておられます。前号に述べた花王の研究所の見解に対して、非常に憤慨されて、「農業の立場からも、絶対にせっけんを使うべきだ」と力説しておられます。

谷山先生の研究によれば、LASはABSよりも、ASはLASよりも分解が早いから、環境に与える影響はASがいちばん少ないというメーカーや一部の研究者たちの言い分は、まったくの誤りで、田の泥の中のASは、冬は低温のため分解しないし、夏は酸素がほとんどないため分解しない(分解は生物が行なうことを考えれば自明のことです)ので、ASといえども合成洗剤が入りこむことは非常に有害だということです。

また分解したらしたで、LASもASもSの部分、つまり硫黄が泥に残りますから、硫化水素が発生して根ぐされをおこし、イネは枯葉がふえ、収穫も減ります。これに反して、せっけんは分解も早く、分解して生ずる物質も、むしろ稲の栄養にこそなれ、毒にはならないので、かえって収穫は増えます。

農業についても、合成界面活性剤そのものが問題なので、リンは植物にとっては栄養そのものです。従って農業の立場からいっても、無リン合成洗剤など、まったく無意味で、考えようによっては含リンよりももっと悪いということになります。無リンを進める自治体に住んでいる人たちは、無リンでは無意味だということを強く行政に訴えてください。

※このコーナーでは、石川貞二さんの文章をそのまま掲載しています。当「石鹸百科」とは異なる見解が含まれていることがあります。

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